魔女

以前に「魔女税」のことを書いた記憶があるけれど、ルーマニアでは「魔女」が大変な力をもち、社会問題を引き起こしているようだ。国内には２０００人以上の「魔女」がいるといわれ、世論調査では、７０％が魔女の力を信じ、８８％が魂の存在を信じるお国柄である。そして、１４歳でモントリオールオリンピックに出場し、３個の金メダルを獲得して「白い妖精」と呼ばれた、女子体操の天才を生んだ国でもある。

人気女優から依頼を受けた「魔女」のひとりは、法外な報酬を要求し、高級車ポルシェやマンションなど４５万ユーロ相当を受け取った。女優が「魔女」との関係を断ち切ろうとしたため、「魔女」が仲間の男たちを使って女優を脅迫したとの疑いで、警察に逮捕された。

有名サッカーチームのオーナー夫人は、夫の愛人が依頼した「魔女」に呪い殺されないよう、４０万ユーロの報酬を別の「魔女」に支払っていた。果たして２人の結末はどうなったのか？

「白魔術の女王」と呼ばれる魔女の自宅「魔女の館」には、占いや呪術で使う子羊の頭蓋骨・鎌首をもたげた蛇の置物・巨大な植物の種子などの秘蔵品があるという。