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2016年9月

2016年9月23日 (金)

秋雨前線

台風一過、爽やかな秋空を期待したけれども、長雨が続いている。

「盆々と待つ盆はただ3日、腐れ彼岸は7日ある」とは、子供のころ母から聞いた言葉である。昔から盆や彼岸にはご馳走を作り、お墓参りをする風習があって、人びとにとっては待ち焦がれた行事だったのだろう。その盆は暑いけれども快晴の日が多く、3日間はすぐに過ぎてしまう。それに引き換え彼岸は、春も秋も雨ばかり降る上に7日間も続いたのではやりきれない、といった意味である。今年の彼岸も例外ではない。

雨の止んでいる間に、白菜やブロッコリーの苗を買ってきて植えた。雨のおかげで根付いたし、ダイコンも発芽したから、少しは雨にお礼も言わなければならないだろう。秋雨前線はまだしばらく居座るようだ。

2016年9月18日 (日)

アメリカ西部国立公園物語 

今回のツアーは国立公園巡りで、アメリカの都市や地方を訪ねて文化や歴史に触れ、あるいは何かを体験するというチャンスは殆んどなかった。ラスベガスに泊まった折、ショーを見たりスロットマシンに挑戦して一攫千金を夢見るチャンスはあった。サンフランシスコに滞在した午後のひととき市内散策もできたが、いずれにも参加しなかったことで、自分からチャンスをつぶしてしまった。

旅行会社のパンフレットを見ると、「アメリカの歴史・文化・音楽を極める、16日間」などのツアーもあり、できることなら参加したいと思う。しかし、今回のツアーに参加の皆さんと会話を交わした中で、私が最高齢であることが分かった。旅行に年齢制限はないけれども、体力的にも経済的にも海外旅行の限界が見えてきた。これからは温泉巡りぐらいが身のためかもしれない。

2016年9月17日 (土)

アメリカ西部国立公園物語 帰国

帰国は6月14日(火)、シアトル()発12:50分、DL167便で、予定より少し早く15日14:40分に成田に着いた。成田から藤枝までの電車の中では、乗り越してしまうのを心配しながら、ずっと眠り通していた。

サンフランシスコからシアトルに向かうDL5736便は、8:55分出発のためホテルは6時半に出た。予想された通り、空港の出国手続きの窓口は長蛇の列で、ようやく予定時間内に手続きを終え、機内に乗り込んだ。バスがホテルを出て走り出した後、乗客の1人が現地で買った土産物を、ホテルのトイレに置き忘れたことに気が付いた。しかし時間がないことを理由にバスはそのまま空港に向かった。気の毒に思ったけれども、空港の混雑を見ると、やむを得ない判断であったようにも思う。

シアトルでの乗り継ぎ時間は、約1時間40分であった。ここでは比較的スムースに事が運んで、多少余裕をもって飛行機に乗り込むことができた。アメリカ入国時、ミネアポリス空港では9時間近い乗り継ぎ時間があった。しかも利用する予定の機体の到着が2時間近く遅れたため、11時間にもなった。もっともこの間を利用して、当初からミネアポリス市内の観光が組まれていて、全部が無駄な時間ではなかったけれども、機体の遅れによる2時間は、旅の出鼻をくじかれた感じであった。

2016年9月15日 (木)

アメリカ西部国立公園物語 最終の宵

添乗員が残してくれたメモによると、バスの旅をスタートしたボーズマンからサンフランシスコまで、バスの総走行距離は約5430km+αとのことで、藤枝から東京まで約200kmであるから、13日間に藤枝~東京間を約14往復した計算になる。何年間かにわたって続けてきた海外旅行の中で、今回のアメリカの旅はとっておきのものであったし、サンフランシスコが仕上げの地となった。

サンフランシスコには昼少し前予定通り到着した。昼食後14時からはフリータイムで、希望者は添乗員の案内でフィッシャマンズワーフ( Fisherman's Wharf )に行くオプションが入っていた。風邪も回復したし、またとないチャンスなので、出かけるつもりでいたけれども、ホテルに入ってベッドに横になると、どっと疲れが出て動くのが億劫になり、また翌日に控えたフライトのことも考慮して、結局オプションには参加せずホテルで休養することにした。明日の朝は5時半モーニングコール、6時半ホテル出発の予定で、きついスケジュールである。これまで巡ってきた各地の光景などを思い浮かべ、愚妻と語らいながら最終の宵を過ごした。

2016年9月13日 (火)

アメリカ西部国立公園物語 サンフランシスコ

これまで、アメリカ国立公園物語を、空白ができないよう努めながら書いてきたが、最終となったヨセミテ国立公園の部分が終えた時点で力が抜け、3日間の空白ができてしまった。

ツアー14日目は、帰国に備えヨセミテからサンフランシスコ( San Francisco )までの移動である。「楽しい時間はあっという間に過ぎてしまう」とは、参加者が一様に述べた心情である。当日の走行ルートは地図の通りで、走行距離は約350kmでした。前日とは変わって晴、バスの座席は最後部で、1人で4つの席を独占し、景色が変わるたびに右に左に移動して、移り行く風景を楽しみました。

ガイドさんから朝1番に、マイアミで銃の乱射事件が発生したと報告があった。バスの中は平静であったが、アメリカではどうして銃の規制が進まないのか不思議だ、という疑念をみんなが抱いたのではなかろうか。

どこに出かけても、土産物はあまり買わないことにしている。今回もまだ何も買ってなかったので、マーセード市( Merced City )の果樹農場売店でトイレを借りた際ナッツ類を買う。

01ys 14日目の走行ルート 約350km

P6144130 ヨセミテの郊外でも多くの松林がマツクイムシの被害を受け、立ち枯れている

P6144139 果樹農場の売店 店頭

P6144153_2 途中の荒野には風力発電機が林立していた

P6144175 ベーブリッジの途中にあるヤーバブエナ島( Yerba Buena Island  )から、サンフランシスコを望む

P6144186 ベーブリッジ( Bay Bridge )の上から

P6144199_2 サンフランシスコのシンボル、全長2737mのゴールデンブリッジ( Golden Bridge )。ビジターセンターから

P6144208 ホテルの庭から 空港を発着する飛行機が間近に見える

2016年9月 9日 (金)

アメリカ西部国立公園物語 ミラーレイク

グレーシャーポイントでは約1時間の自由時間をいただいたけれども、その間に全員の集合記念写真を撮ったり、弁当を食べたり、トイレが混雑して長い時間待たされたりしたので、落ち着きなく過ぎてしまった。予定の時間となってバスに乗り込み、ビレッジに戻る途中から雨となり、この日残された最後のイベント、ミラーレイク( Mirror Lake )への散策は本降りの雨の中となった。

Dsc_0167_2 グレーシャーポイントからビレッジに戻る途中、雨の中のトンネルビュー( Tunnel View )。マーセド川を挟んで左側、垂直の壁がエルキャピタン、右側にハーフドームやブライダル滝が見える。

渓流に沿った平坦なトレイルを30分ほど歩くと、Mt. Watkins (標高2591m)を湖面に映す静かな湖に着く。湖岸から屹立する障壁はHalf Dome。風のない日は本当に鏡のよう。と解説書にある。日本にも長野県の戸隠に鏡沼があり、紅葉の頃一度行ったことがある。

17番のミラーレイクバス停でシャトルバスを降り、約1.5kmの雨中のハイキングは、雨が恨めしく、時間的にあわただしい歩行であったし、岩に座ってゆっくり湖面を眺めたいと思う気も起きない。雨にけぶって見上げても多分ハーフドームは見えなかったと思う。要らないかなと思いながらも持参してよかったと、雨合羽が役立ったことを喜んだ。(負け惜しみ?)

Dsc_0175 ヨセミテバレー内を循環している無料シャトルバスの中 このバスあちこちで雨漏りがしていた 

Dsc_0176 雨のミラーレイク

6020411 本来のミラーレークが見られなかったので、ネットからこの写真を借りた この青空がうらやましい 正面の山が Mt. Watkins

2016年9月 8日 (木)

アメリカ西部国立公園物語 グレーシャーポイント

ヨセミテバレーの南側にある絶壁の頂上、自然が造った標高2199mのパノラマ展望台が、グレーシャーポイント( Glacier Point )である。バレーからバスが出ていて、途中写真ストップなどの時間も含め、所要時間は約1時間30分である。バレーからはまたフォーマイルトレール( Four Mill Trall )と呼ばれる、約6.5kmのトレールもあり、ひたすらスイッチバックを繰り返しながら登るトレールで、3~4時間かかる。

正面(東の方向)にハーフドーム( Half Dome )が迫り、右手にマーセド川( Merced River )が伸びて水量豊かなネバダ滝( Nevada Fall )が見える。またここは夕焼けのスポットとしても人気があり、闇に沈む前のほんの一瞬、ハーフドームの頂だけに紅がさす光景は独特なものがあり、また満月の夜などには花崗岩に映える不思議な光景を見ることができるという。残念ながら私たちには、そのような光景を見る時間の余裕はなかった。

03yos3 ヨセミテバレーの地図を再掲

以下の写真はいずれもグレーシャー ポイントで撮影したもの

P6134092 グレーシャー ポイントからほぼ東の方向を撮影。 左手にハーフ ドーム(標高2693m)、その左に伸びる谷はテナヤ クリーク( Tenaya Creek )。右手に見える奥の滝は、マーセド川のネバダ滝( Nevada Fall 標高1801m 落差181m)で、手前はバーナル滝( Vernal Fall 標高1538m 落差97m)。ネバダ滝のすぐ左手のピークはリバティ キャップ( Liberty Cap 標高2157m)である。 なお、ハーフ ドームは、丸いドームを縦半分に切り落としたような岸壁の岩で、谷から頂上までの高さは1443mある。このあと午後、雨の中を見に行ったミラー レイク( Mirror Lake )は、ハーフ ドームの左下にある。 

P6134100

P6134107 マーセド川がネバダ滝から先左奥に伸びている。後方に広がるのはシエラネバダ山脈。

P6134103 タナヤ クリークやヨセミテ バレーを悠然と見下しているハーフドーム

P6134117 岩に乗り恐る恐るヨセミテバレーを真下に見下ろす

2016年9月 7日 (水)

アメリカ西部国立公園物語 ヨセミテ3

ヨセミテ公園の観光のポイントは、概ねヨセミテバレー( Yosemite Valley )とその周辺に集中していて、その中心はヨセミテビレッジ( Yosemite village )である。ビレッジにはビジターセンター・マーケット・郵便局などの施設がそろっていて、バレー内を循環する無料シャトルバスの起点となっている。

私たちは早めにホテルを出発してビジターセンターに向かい、そこから先はシャトルバスなどを利用して公園内を観光した。ヨセミテの空はどんよりとした曇空で、いつ降りだしてもおかしくない状況の中、防寒対策をした装いと、傘や雨合羽、それにレストランで作ってもらった弁当を持参して、グレーシゃーポイント( Glacier Point )に向かうバスに乗り込んだ。観光客が増加したため、現在グレーシャーポイントにはこの専用ツアーバスでしか行けない。ドライバーのジャックさんが、片道約1時間半をかけて運転しながら周囲の説明をしてくれた。残念ながら英語での説明だったので、理解できた部分は少なかった。

P6134059 いつものバスでヨセミテビレッジに向かう途中、ヨセミテバレーの主役たちが見え始めた

P6134065 マセード川( Merced River )の向こうにエル・キャピタン( EL Capitan )の巨岩(2307m)が現れる

P6134070 樹間に姿を現した上・下のヨセミテ滝( Upper Yosemite Fall ・Lower Yosemite Fall ) 雪融けが始まり水量が多い

アメリカ最大の落差を誇る滝で、落差はアッパー滝:436m、カスケード:206m、ロウアー滝:97m、計739mは世界第8番目の落差である。滝の上部まで登るトレイルもあるそうだ。

P6134076 ヨセミテバレーロッジ

P6134081 近くで見るエルキャピタン(標高2307m)。花崗岩としては世界最大の一枚岩。谷底から1095mの高さに垂直にそびえ、ロッククライマーのあこがれの的になっている。クライマーの最高齢記録は、10日間かけて登った81歳の男性だそうだ。この日も赤いシャッツを着た人が登っているのが見える、と言っていたが私には見えなかった。 

P6134085 バレービュー( Valley View )からの絶景

エルキャピタンとブライダルベール滝( Bridalveil Fall )、奥にはカセドラルピーク( Cathedral Peak 3335m)がそびえる。

2016年9月 6日 (火)

アメリカ西部国立公園物語 ヨセミテ2

ヨセミテへはタイオガ峠入口( Tioga Pass Entrance )から入った。この峠は標高が3031mもあり、残雪があっても不思議ではないと納得した。これまで巡ってきたそれぞれの国立公園では、晴天に恵まれ、風邪気味ながらもルンルン気分であったが、ヨセミテでは一転して雨模様である。添乗員の報告では、本日標高の高いところでは雪となっているとのことであった。

P6124043_2 タイオガ峠にあるヨセミテの看板 ガイドさんの忠告があって、重ね着をしてバスの外に出たけれども、写真撮影が済んで早々に暖房の効いたバスに逃げ込んだ

バスはタイオガロードを走り抜け、ヨセミテバレー( Yosemite Valley )の一端やトンネルビュー( Tunnel View )を通り、ヨセミテサウスゲートロッジ( Yosemite Southgate Hotel & Suites )に到着した。このホテルには今夜から2連泊できると思うと、急に力が抜けた。

P6134127 ホテルの玄関

2016年9月 1日 (木)

アメリカ西部国立公園物語 ヨセミテ

ヨセミテ国立公園( Yosemite NP )に入るゲートで、国立公園局が発行する10枚目の地図を手にした。ヨセミテは日本人の観光客も多いと見え、日本語版もある。ヨセミテは面積が広いため、地図は3分割して下記に掲示した。

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ヨセミテはカリフォルニア( California )州の東側に沿った、シエラネバダ( Sierra Nevada )山脈の山々に囲まれた位置にあり、1890年に国立公園に指定された。1984年には世界遺産にも登録されている。面積:3081㎢ (東京都の1.4倍)、年間入園者:約395万人、園内の最高地点は3998mである。

ヨセミテの素朴な美しさを体験するには、公園内の歩道をハイキングするのがお勧めで、その雄大な風景は印象深く心に残るだろうと、日本語版地図は紹介している。しかし日程の詰まったツアーでは、そうした時間は設けられてなく、体験はできなかった。

ヨセミテに入ってまず驚いたことは、道路の両側に雪が残っていたこと、前日はデスバレーで42℃を超す暑さを体験したばかりなのに、翌日は残雪の中ということ、もう1点は、あちこちの松林で枯れ木が目立ったこと。かつて日本でもマツクイムシの被害を受け、松林が全滅した。ここでもマツクイムシの被害を受けているようだ。

P6124041 バスの窓から 両側に雪が残る

P6134055 赤く枯れた松が目立つ 予想外に多いマツクイムシの被害

公園の中心となっているヨセミテバレーは、深さ約1000m、幅1600m、長さ約11.5kmのU字型をした谷で、マセード川()の浸食によって作られた深いV字谷が、氷河期に入ってから氷河に浸食によってU字谷になったとされる。以前は地震による沈下説が有力だった。しかし氷河の痕跡を見つけて氷河説を発表したのが John Muir (1838~1914年)で、彼は自然保護活動に奔走し国立公園の父と呼ばれる。





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